徳島県で定番の観光スポットとなっている
祖谷渓谷(いやけいこく)。
夏の暑さや台風が過ぎ、行楽シーズンの季節になると
すがすがしい秋晴れの下大自然を楽しみたいと考えて訪れる人もいます。
今回は祖谷渓谷について、5つの絶景スポットやアクセス方法、
秘境といわれている理由をあますことなく紹介します。
祖谷渓谷の絶景スポットはどこ?6つを紹介
祖谷渓谷の絶景ポイントについて順番にお伝えします。
絶景スポット①かずら橋
かずら橋は長さ45メートル、幅2メートルのつり橋で
「シラクチカズラ」と呼ばれる植物のつるで作られています。
シラクチカズラは腐りにくく丈夫で、木であぶっても
柔らかくなるため簡単に結び合わせられる性質をもっています。
昔は川の流れが急であったため、川を渡るための
重要な交通手段として用いられていました。
祖谷(いや)にはかつて13本の橋があったとされていますが、
現存するのは重要有形民俗文化財に指定されている
祖谷のかずら橋と奥祖谷の二重かずら橋だけです。
絶景スポット②奥祖谷二重かずら橋
奥祖谷の二重かずら橋は、祖谷のかずら橋と同じく
シラクチカズラで作られています。
2本の橋が並んでかかっているため「男橋女橋(おばしめばし)」
または「夫婦橋(みょうとばし)」とも言われています。
かずら橋周辺は木々に囲まれているため、
秋には一面の紅葉をみることができ、屈指の絶景といわれています。
植物のつるで作られているので、強さは大丈夫なのか?
と、不安に感じる人もいますよね。
現在は安全上、ワイヤーや金具で止められていて
3年ごとにかけ替えを行っています。
ですので、橋が壊れて落ちてしまうことはありません。
橋から見える川までの高さは約14メートルあります。
橋が落ちてしまわないよう安全対策がされているものの、
歩くたびに橋がぎしぎしと揺れて、スリル満点です。
手すりにつかまって、足元に気をつけながらゆっくりと歩くと良いでしょう。
絶景スポット③琵琶の滝
琵琶の滝は祖谷のかずら橋を渡って左に進むと見える滝で、
落差約50メートルあります。
滝の名前はかつて平家の落人たちが琵琶を奏でながら
京の都で華やかな暮らしをしていたことから、
名付けられたとされています。
琵琶の滝は水量が多く、近くで見ると迫力満点です。
流れ落ちてくる水からはマイナスイオンを感じることができます。
絶景スポット④大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)
何と読むのか分からなかった人もいるのではないでしょうか?
読み方は「おおぼけこぼけ」と読みます。
大歩危小歩危は大股で歩くと危ないから大歩危、
小股で歩いても危ないから小歩危ということから
「大歩危小歩危」と名づけられました。
吉野川は急流で知られていて、約2億年の時を経て、
結晶片岩が削られてできたといわれている渓谷です。
両側には巨岩奇岩が立っていて、美しい景観です。
昔は四国山地を超える際には必ず通らなければいけない場所で、
切り立った崖と川の流れの速さから、難所として知られていました。
渓谷の美しさを楽しみたい方におすすめなのが、
観光遊覧船に似ることです。
約4キロメートルの道のりをベテラン船頭さんによる
ガイドを聞きながら進んでいきます。
川の両側にそそぎたつ大理石の彫刻に似たような渓谷をみると、
絶景と感じるはずです。
また、徳島県の天然記念物に指定されている
含礫片岩(がんれきへきがん)を遊覧船で見ることが出来ます。
大歩危小歩危は季節ごとに変わる四季折々の自然の美しさを味わえます。
春は桜とこいのぼり。
夏は新緑。
秋は紅葉。
冬は雪景色。
四季折々の季節を堪能してみてはいかがでしょうか。
絶景スポット⑤火の字渓谷
V字型に深く切り込まれている渓谷は
平仮名の「ひ」の字に見えるひの字渓谷は、
秋には祖谷系屈指の紅葉スポットです。
絶景スポット⑥小便小僧
崖の上の小便小僧は祖谷系のトレードマークになっています。
昔、この場所に住んでいた子供たちや旅人などが度胸試しで岩を跳びはねたり、
岩の上に立ったりしたことが基になって、1968年に作られました。
祖谷渓谷へのアクセス方法
住所 徳島県三好市池田町松尾から西祖谷山村
電話:0120-404-344
営業時間:平日:24時間
定休日:無休
料金:無料
交通手段
自動車の場合:
井川池田IC→国道32号線(高知方面)→県道32号線→(全行程:車で約50分)
バスの場合:
JR大歩危駅より四国交通バス(かずら橋夢舞台行き)に乗って
→国ヶ滝バス停下車(ひの字渓谷)→祖谷温泉前バス停下車徒歩約5分(小便小僧)
※路線バスの時刻表は、四国交通株式会社(0883-72-1231)まで
お問い合わせ下さい。
祖谷渓谷はなぜ日本三大秘境の一つなのか
祖谷渓谷は徳島県最高峰の剣山の近く
吉野川支流の祖谷川にあり、全長10キロメートルです。
渓谷の高さは数十メートルから最大で200メートルに及んでいます。
秘境と呼ばれている理由
祖谷渓谷は、降水量が多く谷の周りには樹木が生い茂り、
深山色濃い景観が作り出されています。
他にも岐阜県の白川郷と宮崎県の椎葉村も
日本三大秘境の中に入っています。
また、落合集落は高低差約390メートルの山の斜面に沿って広がっています。
集落には、江戸時代中期から昭和初期に建てられた古民家や
石垣など懐かしい山村の風景が残っています。
平成17年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、
祖谷地域の中でも歴史的価値がある場所です。
以上のことから、美しい自然の景観と昔ながらの
歴史的価値が残る場所として秘境と呼ばれているといえます。
まとめ
祖谷渓谷は歴史の深い場所です。
壇ノ浦の戦いで滅びた平家とともに、まだ小さかった安徳天皇が
海に身を投げて亡くなったのはご存知の方も多いかもしれません。
なんと亡くなった安徳天皇が影武者で、
本物の天皇は平国盛という武将に守られながら
祖谷の地に逃げ延びた説もあるのですね。
このように歴史ある祖谷渓谷を1度は訪れて、
自分の目で絶景も味わいたいと感じました。