新型コロナウイルスの感染が広がる中で、
自然の中で普段と違った日常を過ごす「キャンプ」がブームになっています。
なぜ今、山が人気となっているのか?
山はどのようにして購入するのか、そのメリット・デメリットなど、紹介します。
なぜコロナで山ブーム?その理由
山を購入する理由はプライベートでキャンプを楽しむ、投資する、
自然保護など人によって違います。
近年のキャンプブームと同時に、アウトドアを楽しむために
個人で山を買うことへ関心が高まっています。
最近では1人だけでキャンプをする
ソロキャンプや設備が整った環境で楽しむグランピングが人気を集めています。
人気Youtuberでもある芸人のヒロシさんがプライベートキャンプ場のために
山を買ったことも話題になり、注目されました。
ヒロシさんはソロキャンプで話題になりましたが、子どもの頃からキャンプが好きだったそうです。
みんなで楽しむキャンプから、自分一人だけで自然を楽しむ
新しいキャンプの魅力にひかれるようになったということです。
また、新型コロナウイルスの感染拡大で、人混みを避けて生活したいと考える傾向がみられ、
キャンプが目的で山林を買う人が注目されています。
山林を購入する人たちに共通している点は自然が好きという点です。
そして山林を購入すると、大きな満足感や安堵感を持つ傾向にあるようです。
山を買ったら仕事に集中できるようになったという人もいると言います。
人気が高い山は頂上からの眺めが良かったり川沿いにある山が挙げられます。
山一つの値段はどれくらいか
山一つの値段はどれくらいか。気になりますよね。
2019年6月に放送された「たけしのニッポンのミカタ!」では
実際に山を買った人が出ていました。
番組で紹介されていた大阪府堺市に住む男性は
兵庫県香美町にある山をまるごと購入しました。
価格は800万円で、面積は、東京ドーム9.2個分の大きさです。
山にあるキャンプ場は一家の貸切状態でした。
アウトドア歴が3年の夫婦は、自分たちだけのキャンプ場が欲しくて購入を決めました。
男性は毎週末、堺市の自宅から車で3時間ほどかけて山に来ています。
山は標高750メートルと眺めのいい景色です。
一方で水道は通っていないため、沢から水を汲み取って使っています。
水道のほかに、電気とガスも通っていません。
トイレは自然に優しいコンポストトイレを使っています。
男性は山を専門に扱っている不動産サイト「山林バンク」で山を買いました。
山を買える山林バンクとは
山林バンクは2004年、日本ではじめて山林売買や取引を始めた不動産業者です。
会社員から公務員など幅広い人が利用しています。
中には投資目的で購入する人もいます。
サイトには、全国各地にある山林物件が掲載されています。
山林バンクに掲載されていた山の値段の一例(2021年3月4日時点)として、
長野県下伊那郡平谷村にある普通林は、
面積168万坪で、測量費を含んだ価格は7800万円でした。(値段は応相談。)
また、京都市右京区梅ヶ畑にある山林は2万9000坪で価格は980万円です。
山を購入するメリット・デメリットや注意点
山を買うメリット
山林を所有するメリットの1つに地球環境を守る意義があります。
日本は国土のおよそ3分の2を山林が占めています。
所有者には、税金や融資などで優遇があります。
・固定資産税が安く済む
・山林や保安林が小さい場合は固定資産税が不要
・国や地方公共団体などから支援や補助が受けられる
・森林整備事業は補助金の範囲の中で賄える
・台風や大雨などの災害時には支援制度や補助金が使える
固定資産税が安くなる、行政からの援助が受けられる点がメリットです。
小さい山なら固定資産税がかからないとは意外なメリットですね。
山を買うデメリット
続いて山林購入のデメリットは
・不動産としての価値はほとんどない
・維持管理やメンテナンスが不可欠
・台風や大雨などが発生した際には、土砂崩れや倒木などの可能性もある
・山林はゴミや廃棄物の不法投棄が多い
山を所有すると、維持管理が必要なだけでなく
自然災害のリスクもあることを念頭に置かなければいけません。
山を買うときの注意点
山林売買では境界線に気をつけなければいけません。
境界の杭は境界の目印を示していて、
土地の所有者が、隣の地権者と話し合って設置しています。
また、山を買いたいと考えているなら、
山の購入費用とは別に不動産取得税が必要になることも
頭に入れておく必要があります。
まとめ
新型コロナの影響で、都会から地方への移住を
考えている人がいるとニュースで聞いたりしますね。
最近山ブームと言われるようになった理由には、
そんなコロナ渦での環境の変化や人々の生活様式に対する考え方も
変わってきたことがあると分かりました。
山ブームと言っても山の購入方法は
どのようにして行われているのか疑問でした。
山を買うことができるのは一部の人だけで、
購入するのは難しいと考えていましたが、
一般の人でも山を買っている人がいることに驚きです。
山は空気が良いと言われていますが、
反面、山を維持管理にしていくには
課題や難しさも乗り越えていかなければなりませんね。