佐藤可士和さんはクリエイティブディレクターとしての活動だけではなく、
アートディレクターやグラフィックデザイナーとしても活動しています。
作品は数多くありますが、代表作としてはホンダのミニバンが有名です。
住宅デザインでは、住む人にとって居心地いい住宅を
相手の立場に立って考えたデザインを設計しています。
団地のイメージを豊かにしていく取り組みもされているということ。
2021年5月10日までは過去最大規模の佐藤可士和展が
東京六本木の国立新美術館で開催されたりと、
今注目の佐藤可士和さんはどんな人なのか、経歴などまとめてみました。
クリエイティブディレクター佐藤可士和さんの経歴は?
佐藤可士和さんは、アイディアを形に表すクリエイティブディレクター、
美術や芸術の演出全般を手掛けるアートディレクターの他に
グラフィックデザイナーとして活動しています。
佐藤可士和さんですが、名前の読み方は「かしわ」と読みます。
出身地は東京都で1965年2月11日生まれです。
東京都新宿区の成城高等学校卒業した後は
多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン科に進み、デザインを勉強して卒業します。
その後、大貫卓也さんに憧れて、24歳の時に広告代理店の博報堂に入社。
博報堂入社後は関西支社に配属されました。
この頃、佐藤可士和さんは日本の広告の中心は東京と考えていたので、
東京出身の自分がどうして大阪に行かなければいけないのかと
疑問に感じていたということです。
しかし、新しい表現を目標にして1989年当時100万円以上したMacを購入、
パソコンを使って初めてポスターを作ります。
なんと、ポスターは社内の作品検討会で大阪の代表に選ばれたのですが、
周りから分かってもらえなかったようでした。
関西支社には3年間在籍して東京へ戻ってきます。
なお、佐藤さんの父は建築家だということです。
可士和さんがデザイナーを志したのも、
父親の影響が少なからずあるかもしれませんね。
東京に戻ってからは憧れていた大貫卓也さんのコンペに参加します。
参加した理由は、憧れと大貫さんが若いアートディレクターを
必要としていたので立候補したのです。
憧れの大貫さんとは2〜3本ともに仕事をして、必死に仕事に取り組みました。
2000年に独立して、クリエイティブスタジオの
「株式会社SAMURAI」を立ち上げます。
社名は可士和の「士」に由来しています。
佐藤さんは2007年4月から明治学院大学で、
2008年4月からは多摩美術大学で客員教授を務めています。
佐藤可士和さんの住宅デザインとは?
佐藤可士和さんの住宅デザインの特徴は温かみがあり、
みんなが住みやすいことを基にデザインしています。
佐藤可士和さんは2015年から横浜市の洋光台団地をモデルにした
「団地の未来プロジェクト」に関わり、
2016年に建築家の隈研吾さんとともにディレクターを務めています。
団地に住む人たちが住みよい空間とは何か、
団地に対するイメージを豊かにしていくための取り組みに関わっています。
可士和さんが「団地の未来プロジェクト」に参加したきっかけは
建築家の隈研吾さんからルネッサンスin洋光台のメンバーに誘われたことでした。
フィルムコミッションにより洋光台の団地の知名度UP?
フィルムコミッションとは映画などのロケ地に使われることで、
その地域の知名度や人気度を上げて地域活性化をする非営利団体のことです。
佐藤可士和さんは洋光台の団地をドラマや映画などの撮影に団地を使って
地域を活性化させたいと考えていた中で、
偶然にも「シン・ゴジラ」撮影の話が出てきたということです。
2016年に放送された「シン・ゴジラ」は、撮影が洋光台の団地で行われました。
その影響からなのか、洋光台団地の新築棟の入居者募集には
なんと7倍の応募がありました。
佐藤可士和さんのデザイン代表作
佐藤可士和さんはミュージシャンのアートワークや
学校や病院などのブランディング、テレビや自動車のロゴデザインなどを手掛けています。
代表作をいくつかまとめて簡単に紹介します。
・ミニバン・ステップワゴン
代表作として外せないのは、
1997年に発売された自動車ホンダの「ミニバン・ステップワゴン」です。
一緒に案件に取り組んだ前述の大貫さんやコピーライターの鈴木聡さんと取り組む中で、
イメージを相手から引き出して相手のやりたいことを見つけることを学びました。
佐藤さんが伝説的なクリエイティブとなるきっかけとなっただけではなく、
佐藤さんの描いたイラストレーションで絵本の中に飛び込むようなビジュアルが
車の生活様式と消費者に呼びかけているようでした。
「こどもといっしょにどこいこう」のキャッチコピーも加えて、
ステップワゴンはミニバン市場で1位を獲りました。
・SMAP『S map ~SMAP 014』(エス マップ~)
現在は解散したSMAPのオリジナルアルバム『S map ~SMAP 014』(エス マップ~)の
デザインを2000年に手掛けました。
ジャケットの青・赤・黄の3色は初回のプラスチックケースで使われている限定ものです。
『SMAP AID』を除いたアルバム全てのデザインを佐藤さんが担当しました。
2021年の佐藤可士和デザイン展はいつからいつまで?
佐藤可士和さんの仕事ぶりについて知りたい方は、
2021年2月3日から東京六本木の国立新美術館で開かれている
「佐藤可士和展」に行ってみてはいかがでしょうか。
佐藤可士和展は2021年5月10日まで開かれていて、過去最大規模の個展です。
仕事ぶりや建築、デザインなどが紹介されています。
まとめ
佐藤可士和さんは建築デザインやCM、デザインなど幅広く広告活動に
取り組んでいると感じました。
多方面で活躍している佐藤さんですが、
今後はコロナ禍においてどうデザインの制作に携わっていくのか、
難しい課題もあるかもしれませんが注目していきたいです。