夫婦別姓の日本の現状はおかしいの? いつ決まるの? なぜこだわるの? 論点を解説

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にわかに議論に熱を帯びる夫婦別姓。
日本の現行法は他国と比べて遅れているのでしょうか?いつになったら別姓が許されるのでしょうか?
いくつかある論点を整理してみましょう。

日本の現行法は国民の声を反映していない?

他の先進諸国と比べて遅れているの?

2020年12月9日に夫婦別姓に関連する最高裁判決が出ました。
夫婦別姓に関し、2015年12月の別姓を認めない民法規定を合憲と判断。今回の判決では関連する戸籍法の規定が合憲であるとの判断になります。…と言われても、小難しくてわからないですよね。

すごく簡単に言い換えると、夫婦は同姓であるべきという現行の法律は憲法に違反していないという、2015年と変わらない司法判断が出たということですね。

今の法律上は明記されている夫婦同姓。さてこれは本当に国民の声を反映していないと言えるのでしょうか。公式な法務省の世論調査データを見てみると、必ずしも国民の声を反映していないわけではないのです。

夫婦別姓

出典: 選択的夫婦別氏制度に関する調査結果の推移(総数比較)[PDF]

約2年前の調査結果ですが、約55%(グラフ青+緑)の国民が法的に夫婦同姓のままが良いと思っており、約40%(グラフ赤)の国民は法改正しても良いと考えているようですね…。

しかし、おそらくこの設問だと、夫婦別姓を主張する方にとってはニュアンスが異なるにも関わらず「法律を改めてもかまわない」を選択せざるを得ないので、ここは「法改正して夫婦別姓を認める」と読み替えてもいいのではないかと思います。

海外の夫婦別姓の状況は?

次に海外の状況を見てみましょう。

アジアをみると、中国、台湾、韓国、北朝鮮、シンガポールなどではそもそも婚姻時に姓を変える法律はないようです。アメリカでは州によって法律が異なり、夫婦同姓でなくてはならないことはないようですが、実情は夫の姓に変更する妻が多いようですね。

ヨーロッパを見てみると、そもそも婚姻時の姓の変更に関する法律がない国が多いようです。ヨーロッパでもラテン系の国々(スペインやイタリアといったより南に位置する国々)ではそもそも既に両親から受け継いだ姓を2つ持っており、婚姻時にはその2つ+配偶者の姓の合計3つの姓の中から2つをまた選ぶケースもあるようですね。

このように婚姻時の姓の変更についてはそれぞれの国の文化慣習が大きく関わっており、日本が他国に比べて遅れているとかではないようです。しかし、明治から始まったこの夫婦同姓制度が日本の文化慣習を長く反映しているかと言えば疑問ですし、別姓が良いという人もいるわけですから、法律でその個人の意思を害する必要もないように思えます。

夫婦別姓制度の是非!

いくつかある論点を整理

  1. 改姓の不利がある論。
  2. 法律上男女平等なのだから問題ない論。
  3. 伝統なので法律を変えるべきではない論。
  4. 子どもの姓がブレる論。

まず1つめ。改姓の不利がある論。法的に姓を変えることで、発生しうる不利益が結構あるようです。たとえば、

・学者の世界でいう、論文成果が婚姻前と後で途切れてしまう。
・銀行、カードなどなどの煩雑な変更手続き。
・勤務先に姓の変更を連絡することでプライベートが一部明かすことになることなど。

夫婦別姓を主張する人はこういった理由を挙げて別姓に賛成します。逆に反対する人の主張は「その不利益は大したことない」ということのようですね。

2つめ。実は婚姻した夫婦の96%が夫の姓を選ぶというデータがあります。このことから「現行法は男女差別だから改正する必要がある」という主張する人がいます。それに対し「法律上は夫か妻のどちらの姓をとっても良いのだから法律上の平等であり問題はなく、改正の必要はない」という主張する人がいます。

3つめは、日本古来の伝統的な夫婦同姓制度を変えるとは慣習文化が崩れてしまう論です。これに対し改正賛成派は「そもそも一般民衆に夫婦同姓制度が広がったのは明治時代から。歴史などない」と反論します。

最後の論点は、「子どもの姓をどうすればいいのか、子どもが混乱してかわいそう」といった改正反対派の主張です。これに対し、賛成派はさきほどの海外の事例を出し、「では海外で両親からふたつの姓を受け継いだ子どもたちはみんな不幸なのか」と反論します。

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まとめ

最後にまとめですが、夫婦別姓制度は賛成するものの、もし法改正が成り婚姻時に実際に自分が別姓を選ぶかという問いには約50%の人が「希望しない」を選んだというデータもあるようです。(調査対象が男女混ぜて構成されてるのか、女性だけだったのかは気になるところですが…)

夫婦別姓にしたい人が別姓にできる権利は認めるので法改正は賛成するけど、自分が別姓にするのかと聞かれるとNoという人が大多数ということですね。

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